【Trados対処法】MultiTermで用語ベースの新規ファイルが作成できない

Tradosを使用するにあたり用語ベースは必須アイテムです。それを作成するのがMultiTermです。今回はMultiTermに関するエラーと対処法をシェアします。

したいこと:
TradosのMultiTermで用語ベース(sdltbファイル)を新規作成する

エラー内容:
最後の最後に「オブジェクト参照がオブジェクト インスタンスに設定されていません」というエラーメッセージが出て作成できない

考えられる原因【1】:管理者権限で実行できていない

対処法1:MultiTermを管理者権限で開く

MultiTermのアイコンを右クリック→「管理者権限として実行」。そこから通常通り操作します。

アイコンの上で右クリックして「管理者権限として実行」が出てこない場合はこちら(別の方法)↓

アイコンを右クリック→プロパティ→「互換性」タブ内→「管理者としてこのプログラムを実行する」にチェック→適用→OK→閉じる

これでもう一度開いてみて、用語ベースファイル作成を試してみてください。

それでも無理な場合は対処法2へ。

対処法2:再インストール

対処法1で改善されないとき、もしくは他にもエラーがある場合は一旦アンインストールして、再インストールします。このとき、ただ再インストールするだけでなく、いくつか注意事項があります。

MultiTermをアンインストール

【注意】コントロールパネルから普通にアンインストール(直接消す)してはいけません。専用システムからアンインストールします

コントロールパネル→プログラム→プログラムと機能→「SDL MultiTerm Desktop 2019 – Remove suite of products」を実行

ウィザードに表示される通りに「OK」で進みます。

※直後に再起動が必要になるので注意

詳細はSDLのWEBサイトにも記載があります

SDL Trados Studio / SDL MultiTerm Desktopのリセット

MultiTermを再インストール

SDL WEBページからサインインします(どこのページからでもいいです)

例:サポートページからサインインする場合

右上にある自分のアカウントをクリックすると、タブが出てくるので「ダウンロード」をクリック

MultiTerm Desktop Installerの「ダウンロード」をクリックし、ダウンロードします。

※ダウンロードフォルダに↓が出てきます

これをクリックする前に、2つの作業をしてください。

◆UAC (User Access Control) をオフにする…UACはユーザーの不用意な操作ミスからシステムを保護する機能ですが、たまにこの機能がインストール時に障害になるらしいです。

PC左下に「UAC」と入力、「ユーザーアカウント制御設定の変更」を開く

デフォルトは青枠ですが、赤枠まで下げてOKをクリック(セキュリティ的に心配だと思うので、後から同じ作業で戻してください。今だけです)

◆一時ファイルを削除する

WindowsキーとRキーを同時に押す→出てくる入力欄に「%temp%」と入力してEnter。

ファイルやフォルダがたくさん出てくるので、できる限り消します。

全部選択してDeleteキー→現在使用中のどうしても必要なものは確認のウィザードが出るので「スキップ」→おそらく数個しか残らないと思います。

これで準備はOKです。

先程のインストーラー(exeファイル)をクリックするのですが、ダブルクリックではなく「右クック」で!→「管理者として実行」

これでインストールしたものを使用して、用語ファイルができるか試してみてください。

考えられる原因【2】:ファイル保存先のフォルダ名に「&」などの記号が入っている

これでも「オブジェクト参照がオブジェクト インスタンスに設定されていません」という表示出る場合に確認してほしいこと:

新規作成のファイルの名前、保存先フォルダ名「&」などの記号が入っていませんか?

私はエラーの原因がこれでした。保存先のフォルダ名に「&」入っていたのです。

実は以前、読み込もうとしたファイル名に「&」が入っているとうまく情報を拾えないことに気付いていたのです。

しかし!ファイル名だけでなく、ファイルの保存場所「フォルダ」の名称に「&」が入っていてもNGなんです!

これ、どうしても解決しないためSDL技術サポートにリモート作業をお願いし、確認してもらったときに原因がこれだと発覚しました。

保存場所にこのフォルダを指定した時点で何かしらの警告が出るわけでもなく、設定ウィザードは問題なく先に進むのです。なので、まさかここにエラーの原因があるとは……

MultiTerm バージョン情報の中が空でも問題ありません

実はこのエラーをどうしても解決できなかったとき、SDLコミュニティサイト(チャットサポート)で問い合わせをしたのです。

そのとき、「MultiTerm Desktopのバージョン情報を教えてください」という確認があって、MultiTerm→ヘルプ→バージョン情報の画面を開いたら、空白だったのです。(Studioにはしっかり表示されている)

私がここで「空白です!こりゃいかん!」と大騒ぎしてしまい、そこから「システムがちゃんとインストールできていない」という話になって修正&再インストール地獄へ→色々やっても改善されず→また別のエラー表示から、連動するExcel(Microsoft office)に問題があるという指摘あり→officeもシステム修正の指示をいただき(結果特に何も変わらず)→なぜMultiTermだけライセンスが紐づいていないんだなぜMultiTermだけちゃんとインストールできないのだ という話になり……

そこからは無限ループへ。

何度か再インストールして、上記方法を全部試すと無事に使えるようになったのでインストールのステップにも問題があったのかもしれません。が、ちゃんと使えるようになった後でも、MultiTermのバージョン情報は空です!

なので、ここは空でも問題ないのです!

もしかすると何か違うエラーにつながっていて、それを想定してSDLコミュニティの方は指示を出してくださったのかもしれません。私の伝え方が足りなかったのが原因です。(せっかく時間を割いてくださったのに申し訳ない気がしました……)

今回の件を通じて、MultiTermの中のバージョン情報が空でも「用語ベースを作る」ということ自体には影響しないことが確認できています。ここが空でも、気にしないでください。

以上、MultiTermで用語ベースの新規ファイル作成時に「オブジェクト参照がオブジェクト インスタンスに設定されていません」というエラーが出た場合の対処方法でした。

補足:ネット上でたくさん出てくるものは別の事象

「オブジェクト参照がオブジェクト インスタンスに設定されていません」って、かなり色々な場面で出てくるエラーのようです。

なので、でネット検索すると「コードを書き換える」うんぬん難しい話がわんさか出てきますが、MultiTermに関しては関係ないので、一生懸命理解しようとしなくて大丈夫です。(実際私はこれを理解しようとして数時間を無駄にしてしまいました)