翻訳者の日常

半角まぎれ、スペースまぎれを一発で見つける方法

特許明細書は基本的に全て全角で記載するのがルールです。(たまに半角使いまくりの明細書に出合いますが……汗)

自分では全て全角でタイピングしているつもりでも、うっかり半角がまぎれていることがあります。

特に、ピリオドやカンマ、括弧などの記号は注意が必要です。

もうひとつ注意したいこと、それはスペースがまぎれている場合です。このスペース、半角であればなおさら気が付きにくいです。

今回はこれらの「まぎれ込み」を一発で発見できる方法をシェアします。

◆使うもの:秀丸

◆方法:マクロ検索

半角を検索するマクロ

1、訳文(今回はワード)を秀丸にコピー


適当に作った文です。特に意味はありません。

秀丸にペタッと貼り付け。一見、全て全角でどこも問題ないように見えますよね。

2、マクロ検索で半角を抽出

「検索」タブから「検索(F)」を選択。

半角抽出マクロ『[ -~]』を入れます。このままコピペしてください。

半角抽出マクロ [ -~]

マクロを入力したら、「すべて検索(E)」→「検索文字列を強調」をクリック

※正規表現(R)のチェックボックスに☑を入れることをお忘れなく

そうすると、半角が黄色になります。こんなにも混じっていたことがわかります。

4行目の「! 3」は、半角「!」と半角スペース「 」と半角数字「3」が連続しています。

ちなみに、半角スペースだけを抽出したければ、検索式の中に半角スペース「 」を入れて同じことをすれば、半角スペースだけ色付けされます。

文字を入れないのでわかりにくいですが、半角スペースがあります

半角スペースだけ色付けされました。

全て全角に直した後、同じマクロで検索しても何も色がつきません。全て全角になりました。半角はありません。

全角を検索するマクロ

半角を検索するマクロがあるなら、全角を検索するマクロもあります。

例えば、最初から半角がまぎれていない綺麗な文だったとします。

これに先程の半角検索マクロをかけても……

※先程と同じ半角検索のマクロです

何も変わりません↓。当たり前ですよね。半角はまじっていませんので。

でもこのうんともすんともいわない情況、心配性の私は「マクロちゃんと機能してるのかいな?ミスってないよな?」とちょいと疑ってしまうのです(笑)

そのときは逆に全角抽出マクロ『[^ -~]』を入れてみます。

全角抽出マクロ [^ -~]

そうすると、全ての文字に色がつきます。

ちゃんと機能していますし、半角もまぎれていないことがわかりました。

私はチェック工程の1つとしてこの方法(名付けて秀さんチェック)を活用しています。よろしければ、お試しくださいね。