翻訳者の日常

情報検索はその国・地域のネットワークを使う

翻訳の案件に取り組んでいるとき、自分が見つけたい情報によって検索言語とネットワーク帰属エリアを変更することは、恐らくみなさんがされていることだと思います。今日は、私が主に使うものをシェアします。

翻訳をする上で必ず通る道が「調査」です。

知らない言葉の意味、ニュアンスをつかむこともそうですが、その言葉に関わる背景、分野の中の立ち位置、使われ方など、かなり広い範囲で情報を取りに行く必要があります。

そして、そのような情報には日本のネット(日本で公開されている日本語サイト)ではたどり着くことができないことも多いです。

特に、法律法規や慣習などの「その地域以外の人は特に関わらないもの」になると、現地の資料から情報を探ることがどうしても必要になります。

調査をするときは、どこを探せば一番近道で正確な情報を得られるか、を考えます。その上で、検索場所を「日本(言語:日本語)」「中国(言語:簡体字)」「台湾(言語:繁体字)」の中から選択します。

まずは日本語で情報を取りにいきます。当然ですが、日本語の解説が最も理解しやすいですから。 その上で、情報に不足があれば各言語のサイトから情報を探します。

日本(言語:日本語)

検索エンジン:Google日本【https://www.google.com/
使用言語:日本語

お馴染みですね。特に説明はありません。

中国(言語:簡体字)

検索エンジン:百度【https://www.baidu.com/
使用言語:簡体字

百度(バイドゥ)は中国No.1の検索エンジンです。上海在住時から本当にお世話になっています。中国語、中国の情報が欲しいときに、これがないなんて考えられません。

さらに、よく利用するのがこちらの百度文库https://wenku.baidu.com/

様々な文献が検索できます。ネット上に存在する数々のサイト(自由度が高めのもの)よりも内容が専門的で、情報の出典もしっかり明記されています。一部は有料サービスで、閲覧可能範囲は資料によって異なります。

Word、PPT、PDFなど資料タイプが選べますので、自分の理解度によって使い分けています。(あまり知らない分野はPPTを選び、図を見ながら簡体字の説明を追っていったりしています)

例:「酸化還元」で検索

入力はMicrosoftの簡体字入力を使用しています。


Windowsキー + スペースキー で切り替え可能です。

台湾(言語:繁体字)

検索エンジン:Google台湾【https://www.google.com.tw/?safe=images
使用言語:繁体字

インターフェイスは日本版と同じです

◆中途半端に日本語表示がまざる場合の対処法

日本語の他に簡体字もまざっています

検索バー下の「表示設定」をクリック

日本語にチェックが入っているので、「中文(繁體)」にチェックを入れる→保存

そうすると、検索結果に繁体字サイトが表示されるようになります。

入力はGoogle繁体字(ピンイン入力)を使用しています。

◆繁体字が入力できるようにする

繁体字の入力設定をしたい方は、下記のブログでご紹介しています。繁体字入力はMicrosoftのものではなく、Google入力ツールをインストールすることをおすすめします。予測変換もできて使い勝手がよいです。

※Google繁体字入力の設定方法はこちら→【繁体字の入力はGoogle繁体字入力ソフトが一番】

予測変換の表示単語数を変更する方法も掲載

以上、各国・地域のサイトを使用した情報検索方法をご紹介しました。ぜひ試してみてくださいね。