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【新型コロナ】中国:巣ごもり生活で高校生が1カ月コーラを飲み続けた結果、糖尿病性ケトアシドーシスを発症して命の危機に

今週、中国国内で発信された食品関連のニュースの中で気になったものをご紹介します。

※中国語の内容を翻訳し、ポイントをまとめてシェアしていますので、ぜひご覧ください。

中国食品網:4月21日配信ニュース
高中女生狂喝可乐一月致酮症酸中毒 险丧命

来源:江苏新闻广播

新型コロナウイルスの影響で、高校生「毛毛」(仮名)はこのところずっと自宅でオンライン授業。辛い部分はあるが、やっぱり自由もある。オンライン授業の合間に「巣ごもりご褒美」のコーラを飲むのが何よりの「幸せ」になっていた。

不思議なのは、コーラを飲み続けているにも関わらず毛毛の体重が60キロから50キロに落ちたこと。

毛毛の家族はこう話す。「毛毛は小さい頃からコーラが好きなの。だから家にはいつも大サイズのコーラを準備しているわ。最近はオンライン授業で家にいるから、彼女は毎日1~2本のコーラを飲んでいるわね。変なのは、その間に痩せたこと。でも私たちもそんなに気にしていなかったの。」

しかし、毛毛の「幸せ」は突然奪われることになる。

毛毛はこのところ、コーラを飲めば飲むほど喉が渇くと感じていた。そして、喉が渇けばさらに飲む。何度もトイレに行っていた。3日前、毛毛は胸がむかつき嘔吐するようになった。

胃の調子が悪いと思った毛毛は胃腸薬を飲んで対応。その後、吐き気はさらにひどくなり、東南大学附属中大病院に緊急搬送された。緊急治療が施されている間、毛毛は意識もうろうとしていた。

検査の結果、毛毛の血糖値はなんと41mmol/lにも上昇していることが判明。「糖尿病性ケトアシドーシス」の疑いで入院することになった。

糖尿病性ケトアシドーシス(DKA):

糖尿病性ケトアシドーシスは糖尿病の急性代謝性合併症で,高血糖,高ケトン血症,および代謝性アシドーシスを特徴とする。高血糖は浸透圧利尿を引き起こし,体液と電解質の著明な減少をもたらす。DKAは主に1型糖尿病(DM)で生じる。悪心,嘔吐,および腹痛を引き起こし,脳浮腫,昏睡,および死亡に進展する恐れがある。DKAの診断は,高血糖の存在下で高ケトン血症およびアニオンギャップ増大を伴う代謝性アシドーシスを検出することによる。治療は循環血液量の増量,インスリン補充,および低カリウム血症の予防である。

引用:MSDマニュアルWEBページ

まだ若い毛毛が「糖尿病性ケトアシドーシス」になるのか?中大病院内分泌科の王深深先生は記者にこう話す。

ケトン体は、脂肪が脂肪酸に分解されるときに肝臓で作り出される代謝物。正常な状態では、体内で作り出されるケトン体は少量であり、血液とともに心臓、肝臓、骨格筋などの組織に送られてエネルギーとして使われる。血中のケトン体濃度が低い場合、通常は1mg/dl尿中にも数値が反映されない。

しかし、その人が高血糖値である場合は、大量の糖分が尿を介して体外に排出されるため糖尿病患者は体内のブドウ糖を供給できず、そのため脂肪によってブドウ糖を供給する。脂肪分解時にはケトン体が作り出されるため、ケトン体がどんどん蓄積されていく。そして、糖尿病性ケトアシドーシスとなる。

毛毛は肥満体質で糖尿病高発症率のグループに該当する。新型コロナウイルスの影響で外に出ることもできず、毎日オンライン授業を受けている中で自分でも気づかぬうちに糖分を大量に含む飲料を摂取。これが糖尿病性ケトアシドーシスの発症につながったのだ。

少し前には、毛毛の体重が10キロも「急降下」した。これは糖尿病の「三多一少」の症状のひとつである。食べる量が「多い」、飲む量が「多い」、尿の回数が「多い」、そして体重が「少なく」なる。中大病院内分泌科の王先生と医療チームの懸命な治療によって、現在、毛毛の病状はよくなっている。

内分泌科医によると、糖尿病患者に炭水化物を減らした健康的な生活を送ること。ストレス発散を心がけ、心身ともにリラックスすること。車の使用を減らし、よく運動し、歩く・ゆっくり走るなどの有酸素運動を取り入れ、食後1~2時間、体を動かすこと。このタイミングは血糖レベルも比較的落ち着いているので、胃腸に負担がかからない。

濃い味付けは分け、暴飲暴食もしない。揚げ物も控え目に。たばこ、大量の飲酒などの不健康生活は止め、血糖値をコントロールすること。糖尿病の人は定期的に空腹血糖値を測定し、食後の血糖値と糖化タンパク質(HbA1c)をチェックすること。

吐き気などの症状が出た場合、胃腸が原因とは限らないので、糖尿病に関わる原因をしっかり調べてもらうべきだと最後に付け加えた。